乾燥が厳しい冬はのどや鼻の粘膜の働きが鈍くなり、少しの油断で風邪をひきがちです。つねにマスクをつけて風邪やインフルエンザの予防に努めているという方も多いのではないでしょうか。

そんな風邪予防のために積極的に摂取したい食材が、こたつとセットで冬の風物詩となっている「みかん」です。冬はビタミンCの豊富な柑橘類を食べて、風邪に負けない身体を作りましょう。

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のどを潤す柑橘のパワー

薬膳では、実に含まれる豊富な水分がのどや口、目や腸の渇きを潤すと考えられている果物。なかでも、柑橘類は栄養価の高さがトップクラスであり、食べると風邪や動脈硬化が予防できるとされてきました。柑橘類には皮膚や粘膜を強くするカロテンのほか、ガンを予防する効果があるといわれるリモネン、抗酸化作用のあるビタミンC、E、フラボノイドなどの貴重な栄養が多く含まれています。

柑橘類は実だけでなく皮にも栄養があります。柑橘類の皮をむくと、実に白い筋のようなものが残りますよね? この部分には毛細血管を強くするビタミンPが含まれているので、できるだけ取り除かずに食べましょう。冬に旬を迎えるキンカンは皮まで丸ごと食べられるうえ、気管支を拡張させるシネフリンを多く含むので咳止め効果が期待できます。冬はキンカンを甘露煮にしたり、薄切りにしてサラダに混ぜたりして積極的に食べましょう。

■柑橘をジュースでとるのは風邪に逆効果!?

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柑橘類に含まれるビタミンCは白血球の働きを高め、風邪の原因となるウイルスの感染を防止する効果が期待できますが、のどが痛いときにオレンジやグレープフルーツのジュースで栄養をとるのは控えるべきです。柑橘のジュースはのどへの刺激が強く、ジュースに含まれる糖分で痰が出やすくなってしまいます。

また、冷たい飲み物は気道をキュッと縮めるので咳が出る原因を作ってしまうことも......。のどが痛いときは、レモンのはちみつ漬けをお湯で薄めて飲んだり、乾燥させたみかんの皮「陳皮(ちんぴ)」をお茶として煎じて飲んだりするのがおすすめです。

うどん料理に合う柑橘って?

■風邪で食欲がないときは温かいうどんに「ゆず」を

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のどが腫れて食ベ物が飲み込みにくいときは、うどんやおかゆ、茶わん蒸しなどの柔らかい食事をとりましょう。やけどをするほど熱いものはのどの刺激になるので、ぬるい程度に冷ましてから食べるのがポイントです。食欲がない日は胃の不快感や二日酔いにもよいといわれるゆずの皮を薄くそぎ、温かいうどんに添えるといいでしょう。

また、寒い日はゆずの実を皮ごと輪切りにして浴槽に入れるのもおすすめです。ゆずの爽やかな香りを楽しみながらゆっくりと湯船に浸かれば、身体を芯から温められますよ。

■冷たいうどんには酸味の強い「すだち」や「かぼす」を

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冷たいうどんにはレモンやすだち、かぼすなどの香酸柑橘類がよく合います。香酸柑橘類は生食には向きませんが、水でしめたうどんに大根おろしと香酸柑橘類の絞り汁をかけ、醤油をひと回しすると、食欲がない日もスルっと食べられるでしょう。ビタミンCとクエン酸が補給できるので風邪に限らず、「なんとなく身体がだるい日」の食事にも適しています。

また、和歌山県や愛媛県の一部でとれる香酸柑橘類の「じゃばら」は、香酸柑橘類のなかでもフラボノイドの一種であるナリルチンの含有量が多く、岐阜大学の研究では花粉症の症状を改善する効果が示唆されています。これからの時期、花粉が気になる方はいつもの柑橘類の代わりに「じゃばら」を料理に使うといいかもしれません。

まとめ

暦のうえではもう春でも、2月はまだまだ真冬の寒さが続きます。3月中頃までは寒暖の差が激しいので、柑橘類で足りない栄養を補給しながら風邪の予防に努めましょう。

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