暖かくなってくると、野山に芽吹く山菜たち。たけのこやわらび、ふきなどは、山菜うどんに欠かせない具材としてよく知られています。

香りや食感に特徴がある山菜ですが、そのままでは苦味が強く、食べるのにあまり向きません。山菜うどんを作る際は、食材に適した方法で下処理(アク抜き)をしましょう!

山菜のアクとは?

山菜は、独特の香りやほろ苦い後味でアクセントを添えてくれる春の味覚。山菜うどんにもよく使われるわらびやぜんまいは、水煮に加工されて時期を問わず売られていますが、その持ち味を堪能するなら、とれたてをすぐにいただきたいもの。しかし、多くの山菜には渋みや苦みなど、食べる際に邪魔になる成分(=アク)が含まれています。苦みのもとになっているのはシュウ酸やタンニン類などですが、これらの苦み成分は、春の山菜が動物から身を守るために保持しているものと考えられています。

山菜を料理に使うには、食材を水に浸すなどの方法でアクを抜かなければなりません。そのとき、栄養分や風味がアクと一緒に抜け出てしまわないよう、手際よくアクを処理することが大切です。アク抜きに適した方法は食材によってさまざま。今回は、身近な山菜のアクを上手に抜く方法をご紹介しましょう。

アク抜きが必要な野菜と正しいアク抜きの方法

■「たけのこ」は米ぬかでアク抜きを

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たけのこは収穫した直後から、えぐみのもととなるシュウ酸が増していきます。「朝掘ったらその日のうちに食べろ」ともいわれるほどで、手に入れたらできるだけ早く茹でてアクを抜きましょう。茹でる前に穂先を切り落として縦に2~3cmほどの深さの切れ目を入れておくと、火の通りがよくなり、茹でたあとも皮がむきやすくなります。

大きな鍋にたけのこと、たけのこがかぶるくらいの水を入れたら、一握りの米ぬかを入れて沸騰させます。水が沸騰したら落としぶたをして、弱火で40分~1時間茹でましょう。たけのこが浮き沈みすると吹きこぼれしやすいので、火力には注意が必要です。たけのこの根元に竹串がスッと刺さるほどの柔らかさになったら火を止め、鍋の湯が自然に冷めるまで置いておきましょう。

■山菜うどんに欠かせない!わらびのアク抜き

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わらびは春の山菜の代表格であり、山菜うどんには欠かせない食材です。地下茎からとれるでんぷんは、わらび粉として和菓子の原料にも使われています。万葉集にも登場するほど古くから親しまれている山菜ですが、食べる前にはアク抜きが欠かせません。

わらびのアク抜きでは、まず大きめの鍋に水を入れ、水が沸騰したら重曹(小さじ1~2杯)を入れます。沸騰直後のお湯は熱すぎるので、少し置いて粗熱をとったあと、わらびがすべてお湯に浸かった状態で一晩置きましょう。お湯に浸けている間にわらびはどんどん柔らかくなるので、1時間おきに柔らかさを確認すると好みの固さに仕上がりやすくなります。アク抜きが済んだら流水で洗いましょう。

■香り高い「ふき」はアク抜きの前に板ずりを

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独特の香りと食感の柔らかさが持ち味のふき。ふきはサイズが大きくて太いものより、小さくて鮮やかな緑色をしているほうがおいしいといわれています。ふきは茹でる前に板ずりをするのがポイント。茎から根と葉を落として鍋に入るサイズに切ったら、たっぷり塩をかけてまな板の上をごろごろ転がすと、ふきがしんなりしてアクが抜けやすくなります。

ふきは塩がついたまま、大きめの鍋で3分ほど茹で、冷水にさらします。皮がついたままの状態だと口に入れた際の食感が悪いので、水にさらしながら皮をむきましょう。

まとめ

たけのこ、わらび、ふきなどの食材は天ぷらや煮物に調理すると、その香りや食感を存分に楽しめます。もちろん、普段は水煮を使っている山菜うどんをフレッシュな山菜で作ってみるのもおすすめです。お好みの山菜をぜいたくに使って、春しか食べられない味を楽しみましょう!

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