「ベジブロス」という言葉を聞いたことがありますか? ベジブロスとは、調理の際に捨ててしまう野菜の皮やヘタ、芯など、野菜のくずを集めてとるだしのことです。ベジブロスを作れば、野菜のおいしさや栄養を無駄なく料理に使うことができます。今回は、ベジブロスの作り方とうどん料理へのアレンジ方法をご紹介します。
べジブロスとは?
「ベジブロス」とは野菜のヘタや芯、皮などを煮出して作るだしのこと。野菜を使って料理をするとどうしても皮、ヘタのまわりなどの野菜くずが出てしまいますが、実は、こうした部位には貴重な栄養素が詰まっています。ベジブロスは、そんな栄養素を余すところなく摂取できる調理法として注目を集めています。
ベジブロスは昆布やかつお節からとっただしと比べてクセがなく、ほんのりと甘い風味が特徴です。香りもよく、どんな料理にも使えます。また、ベジブロスのだしに含まれる植物由来の成分「ファイトケミカル」には、免疫細胞の働きを高める抗酸化作用があるといわれています。ファイトケミカルは加熱によって溶け出すので、野菜くずをだしにすることで効率良く摂取できるのも魅力です。おいしくて栄養満点のべジブロスを、ぜひ試してみてくださいね。
■ベジブロスでおいしく食べられる野菜の部位
ベジブロスには、野菜の種や茎など、普段は料理に使わず捨ててしまうような部位を活用します。かぼちゃやピーマンの種・わたは多くの方が捨ててしまう部位ですが、実はベジブロスに最適。種は子孫を残すために重要な部分のため、栄養がたっぷり含まれているのです。
他にも、野菜の皮、皮と実の間、根っこやヘタなどの「成長点」も栄養化が高い部位だとされています。長ねぎの青い部分や椎茸の軸、ニンジンや玉ねぎの皮は捨てずに取っておきましょう。玉ねぎの皮には、スープの色をよくする役割もあります。野菜くずは腐りやすいので、キッチンペーパーなどで水分を拭き取ってから、ジップ付きの袋に入れて冷蔵庫で保存しましょう。
野菜のだしはうどんとも相性抜群
■「べジブロス」の作り方は?
ベジブロス(1000ml分)は、以下の4ステップで簡単に作ることができます。
1.大きめの鍋に水(1300ml)を入れ、よく洗った野菜の切れ端(両手いっぱい分)を入れます。煮込めば栄養が溶け出すので、野菜を細かく切る必要はありません。
2.火をつける前に、小さじ1杯の料理酒を加えます。
3.弱火で20~30分間煮てだしをとります。強火にすると野菜が煮崩れしてしまうので注意しましょう。野菜から出るアクにもファイトケミカルが含まれるので、除去せずそのままにしておきます。
4.火を止め、ざるなどでこして完成です。
ベジブロスは、使う野菜の種類が多いほどおいしく仕上がります。最低でも5種類ほどの野菜を使用したいところですが、野菜の種類や量が少ないときもあるはず。そんなときは、煮干しや干し椎茸、干しエビや昆布、ローリエなど、香りや風味が豊かなものを入れると、旨味のあるだしが簡単にとれます。
■かけうどんやカレーうどんへのアレンジがおすすめ
ベジブロスは和洋中どの料理にも合う万能だしです。野菜の甘みを感じるやさしい風味が、うどんにもよく合います。ベジブロスを作った際は、醤油、みりんで味を調え、かけうどんを作ってみてはいかがでしょうか?
ベジブロスはカレーうどんのだしにもピッタリ! 季節の野菜とお肉を炒め、ベジブロスとカレー粉を加えれば、野菜の旨味が凝縮されたカレーうどんが楽しめます。
野菜のおいしさを余すところなく味わえるベジブロス
余った野菜くずを活用するベジブロスなら、野菜の栄養素もおいしさも無駄なく味わうことができます。栄養満点でおいしく、手軽に作れてさまざまな料理にアレンジできるベジブロスを、ぜひご自宅で試してみましょう。
冷凍うどんの製造・販売を行うキンレイでは「お水がいらない ほっこりかぼちゃのほうとう」を販売しています。かぼちゃの甘さと、野菜のうまみが溶け込んだ味噌仕立てのつゆは寒い日にピッタリ。鍋に入れて温めるだけで食べられるので、忙しい日の食事にいかがでしょうか?