お団子やススキの穂をお供えして、月を眺める「お月見」。新月の日をその月の朔日(ついたち)としていた旧暦では、8月15日を「十五夜」とし、その年の収穫物などを供えて月を眺める風習がありました。

2019年は、9月13日が旧暦の十五夜にあたります。秋の夜空に浮かぶきれいな月を眺めながら、半熟卵がとろける「月見うどん」を食べてみてはいかがでしょうか?

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月見うどんのおいしい食べ方

月見うどんとは、かけうどんに生卵を割り入れたうどんのことです。卵黄を満月に、卵白を月にかかる雲に見立てて「月見」と呼ばれています。月見うどんの食べ方は人それぞれですが、最初に黄身を割り、つゆに溶かして食べるのが好きな方もいれば、うどんを半分くらい食べたあとに黄身を崩して味の変化を楽しみたい方もいるでしょう。

いずれにしても、あたたかいうどんに冷たい生卵を入れるとつゆが冷めてしまうので、家庭で月見うどんを作るときには、卵を温めてからうどんと合わせてはいかがでしょうか? 簡単なのは、うどんをゆでている時間を利用して、卵を殻ごと温めておく方法です。お椀などの容器に沸騰させたお湯と卵を入れて温めれば、つゆの温度を保ったまま、卵のつるっとした食感が楽しめますよ。

■白身に火を通すと栄養吸収の効率もアップ!

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卵に火を通すことには、栄養吸収の面でもメリットがあります。

卵の黄身には、ビタミンB群の一種である「ビオチン」が含まれています。ビオチンは髪や頭皮、肌の健康を維持するのに役立つ成分ですが、「アビジン」というタンパク質を含む食品と一緒に食べると、ビオチンとアビジンが強く結合して、腸での吸収が阻害されてしまいます。

黄身に含まれるビオチンの吸収を阻害するアビジンは、卵の白身にも含まれており、生の卵を混ぜて食べるのは栄養吸収の観点から効率的ではありません。黄身のビオチンと白身のアビジンの結合を防ぐには、黄身と混ぜる前に白身を加熱して白濁させる(=タンパク質の分子の構造を変える)ことが有効。こうした理由から、月見うどんにのせる卵は、生より半熟がおすすめです。

■卵をきれいに盛り付けるコツは?

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うどんの上に卵をきれいに盛り付けたいときは、ゆでたうどんを先に器に盛り、うどんの真ん中にくぼみを作って卵を割り入れたあと、熱したつゆを回し入れるとよいでしょう。それから器に大きめのお皿をのせてフタをして数分待つと、白身にほどよく熱が通ります。

「半熟卵の月見うどん」のレシピ

黄身はとろーり、白身は硬めの半熟が好きなら、うどんを煮たあと鍋の余熱で卵に火を通す方法を試してみてはいかがでしょうか? 

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まとめ

月見うどんを作る際は白身の堅さや盛り付けにこだわってみましょう。卵を割り入れる前に温めるだけでも、おいしさが格段にアップしますよ!

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