みなさんは「初午(はつうま)」という日を知っていますか? 初午とは2月最初の午の日のことで、2020年は2月9日(日)が初午です。毎年、初午には全国の稲荷神社で初午祭が開催されます。

稲荷神社とはどんな神社で、初午祭とは何を祈願するためのお祭りなのでしょうか。今回は、初午祭について、また初午祭でお供えする油揚げ料理について解説します。

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稲荷大神をまつる「初午」とは

古くから、2月最初の午の日である初午は非常に縁起の良い日であり、神社を参拝するのにふさわしい日だとされていました。午(馬)が農耕に欠かせない動物なうえ、太陽の通り道である南を表すことから縁起の良い動物と考えられていたためです。

「運気が高まる」といわれる初午には、五穀豊穣、商売繁盛、家内安全などを祈念して、全国の稲荷神社で「初午祭」が行われます。稲荷神社は全国に約3万社ありますが、新暦を基準として2月に行うところもあれば、旧暦を基準として3月に行うところもあるなど、初午祭の開催時期は地域によってさまざまです。

初午の日に稲荷神社を参拝する人々の様子は、平安時代の書物である枕草子にも描かれているのだとか。初午にはぜひお近くの稲荷神社を参拝してみましょう。

■稲荷神社のご利益

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初午祭は約1300年前に稲荷神社の総本宮・伏見稲荷大社が建てられたことをきっかけに、今のような大きな祭事に発展したといわれています。稲荷神社はもともと五穀豊穣を司る「稲荷大神」をまつった神社でした。しかし、江戸時代に入って商業が盛んになると商売繁盛の神様としても信仰されるようになり、果ては病気平癒や家内安全、交通安全などのご利益もあるとされるようになりました。

初午の日に食べるものとは?

■お供え物には「油揚げ」

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稲荷神社にまつられる稲荷大神の使いといえば「きつね」です。きつねは油揚げが大好物とされているため、初午の日には古くから油揚げを奉納していました。そして、「きつねの大好物の油揚げを人間もたくさん食べられるように」と、いつしか油揚げに酢飯を詰めたものが作られるようになります。これがいなり寿司の始まりでした。

いなり寿司は、東日本では米俵に見立てた俵型ですが、西日本ではきつねの耳に見立てた三角が主流です。子どもから大人まで幅広い層に愛されるいなり寿司は、稲荷神社と同様、親しみを込めて「お稲荷さん」と呼ばれています。

■初午にはいなり寿司より手軽な「きつねうどん」を食べよう

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甘く煮た油揚げが酢飯とよく合っておいしいいなり寿司。しかし自宅で作るとなると、油揚げを煮付ける、酢飯を作る、ごはんを詰めるといったたくさんの工程があり、少し手間がかかります。いなり寿司を作る余裕がない方や、料理に自信がない方は、おなじく油揚げを使った「きつねうどん」で、より気軽に初午気分を味わってはいかがでしょうか?

きつねうどんは、温かい汁をかけたうどんに甘く煮たお揚げをのせるだけで簡単に作ることができます。ここではじゅわっと甘くおいしい、きつねうどん用のお揚げのレシピを紹介しましょう。

◎材料
・油揚げ:3枚
・だし汁:250ml
・醤油:大さじ1杯半
・砂糖:大さじ4

◎手順
1.鍋に適量のお湯を沸かし、油揚げを入れてさっと茹でて油抜きし、湯を捨てる。
2.油揚げをざるに上げて冷まし、冷めたら両手でギュッと挟んで水を切る。
3.鍋にだし汁、砂糖、醤油、油揚げを入れて中火にかけ、沸いてきたら落とし蓋をする。
4.15分ほどかけてゆっくりと炊き上げたら、鍋を火から外して冷まし、味を染み込ませて完成。

まとめ

現代に生きる私たちにとってあまり馴染みのない初午の日ですが、商売繁盛や家内安全を祈願することで、自分の生活を見つめ直す絶好の機会。初午の日には、ぜひ油揚げ料理を食べて今年一年の幸せを祈りましょう。

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