暑い日が続くと、不安視されるのが食欲の減退。みなさんも、一度はそんな経験があるのではないでしょうか。とはいえ、食事を抜いたり偏った食生活をしていたりすると、身体を壊すリスクが高まります。
今回は、ちょっとした工夫で食欲がアップする方法をご紹介します。うどん料理に取り入れたい、食欲が向上する「赤色」の食材とは?
食欲には「色」が関係している!?
人間の五感の中で、食事のときにもっとも働いている感覚は「視覚」といわれています。人間が情報を得るとき、その情報の8~9割は視覚から得られているそうですが、このことからも料理の見た目は食欲と密接につながっていると考えられます。
夏バテで食欲がない場合は、赤やオレンジといったビタミンカラーを食事に取り入れると、おいしく見えるだけでなく、胃腸など消化器官の働きを活発化させるといわれています。飲食店の看板や店内のテーマカラーなどに赤やオレンジ、茶系などの暖色系を採用するお店が少なくないのは、そういった理由があるのです。彩りだけで自然と食事の雰囲気が変わるのだから、不思議ですよね。
暖色の視覚効果は食材にも活きてきます。たとえば、トマトやりんご、にんじんなど色鮮やかな食材は、自律神経を刺激して気分を高揚させる効果があり、食欲が刺激されます。逆に、青や紫などの寒色は気持ちを落ち着かせ、食欲を抑える効果があります。ダイエット効果をねらって青い器やランチョンマットなどを取り入れている方がいるかもしれませんが、やりすぎると過度の食欲減退を招く恐れがあるので注意しましょう。
「食欲がない......」そんなときこそ取り入れたい食材
リコピンには強い抗酸化作用があり、クエン酸の働きにより血糖値の上昇を抑える健康野菜「トマト」。そして赤やオレンジなどカラフルなのが特徴で、大サイズの肉厚ピーマンともいえる「パプリカ」。ビタミンCたっぷりの「赤い野菜」は、うどん料理にも取り入れやすい食材が多いのもポイントです。トマトはサラダうどんに、熱に強いパプリカやにんじんは細く切ってサラダうどんの具材として、うどん料理に入れてみてはいかがでしょうか。
ビタミンA、B、Cをはじめ、副材料の栄養価も注目されているキムチは、野菜にさまざまな香辛料を加えて熟成させた発酵食品です。また、夏バテや疲労回復に効果のある梅干しには、栄養の消化吸収をよくし、水分代謝を整える働きも。梅そのものに食欲を促す働きがあるのもうれしいポイントです。保存が効き、冷・温うどんどちらにも相性がいいので、これからの時期にもってこいのスタミナ食材といえるでしょう。
■「唐辛子やスパイス」などの赤い香辛料
胃液の分泌を促進し、消化を助けるカプサイシンが含まれる唐辛子には食欲を刺激する作用もあります。日本では唐辛子を含む7種の香辛料をブレンドした「七味唐辛子」が代表的で、うどん料理には欠かせない薬味といえます。また、複数のスパイスが配合されたカレー粉などには、食欲をそそる色づけのターメリックやパプリカ、サフランなどのスパイスが含まれています。
香辛料のほかにも、暖色系の調味料としてはうどん料理にもお馴染みの鰹節があります。うどんを引き立てるおいしい出汁もまた、味わい深い暖色が特徴的。うどん料理がはるか昔から親しまれている背景には、こういった理由もあるのかもしれませんね。
まとめ
いかがでしたか? 今回は食欲をアップするコツや食材についてご紹介しました。ちょっとした工夫で健康的に、そしておいしく食べられる方法があるということを知っていただけたのではないでしょうか。
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