冷凍めんコラムではこれまで、緑のスープが特徴的な「高根沢ちゃんぽん」や、ちゃんぽん麺をナポリタン風に味付けした「ちゃぽりたん」など、個性的な麺料理を紹介してきました。今回紹介する「うそば」は、一口でうどんとそば両方の味が楽しめるという福井県発祥の不思議なグルメ。その誕生の背景やバリエーションを見てみましょう。

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(画像はイメージです)

うどんとそばが合体した「うそば」

「うそば」は福井県三方郡美浜町の製麺所で昭和61年に開発された麺です。独自の技術でうどんとそばの生地を貼り合わせた麺は、表はうどん、裏はそばのツートンカラーが特徴。うどんのツルツルとした喉ごしと、そばの風味の両方を楽しめるのが魅力で、一食で二度おいしい、オリジナリティに富んだグルメです。

■うそばが生まれた背景とは

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うそば発祥の地である美浜町は、北は日本海の若狭湾、南は滋賀県との県境山脈、西は5つの湖が繋がる三方五湖に囲まれる自然豊かな観光地。若狭湾は漁業も盛んで、寒流と暖流が交わるため一年を通して旬の鮮魚が水揚げされます。美浜町の名物といえば、サバやイワシで作る魚のぬか漬け「へしこ」や若狭ふぐなど。冬場のカニやブリも有名で、美食を求めて県外からも多くの観光客が訪れます。

そんな海の幸に恵まれた土地で、地元の製麺所の「若狭にしかない珍しいものを作ってみたい」との思いから誕生したのがうそばです。試行錯誤を繰り返し、うどんとそばという異なる種類の麺をくっつけることに成功。現在でも製造工程の大半を手作業で行っており、手間ひまかけた手作りのおいしさが堪能できます。

現在は「元祖うそば」のほか、「梅うそば」「お茶うそば」の3種が販売されています。梅うそばには三方五湖西田産の自家製梅干しとシソをたっぷり使用。ほのかな梅の香りと風味を楽しめます。紅白のツートンカラーのため、お祝いごとにもぴったりです。お茶うそばは、抹茶粉を練りこんだ爽やかな香りの茶そばとうどんを合わせています。

■うそばの食べ方

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(画像はイメージです)

うそばは福井県の一部の飲食店で提供されていますが、乾麺を取り寄せて自宅で食べるのもおすすめ。水で締めた「ざるうそば」でも、温かい麺をつけ汁につける「釜揚げうそば」でも、うどんスープと一緒にいただく「温うそば」でもおいしく食べられます。他の麺では味わえない新鮮な食感が魅力なので、いろんな食べ方を試してみましょう。

うどんのようにコシのあるうそばは、鍋のシメにも適しています。寄せ鍋やちゃんこ鍋など、さまざまな鍋スープとのハーモニーを楽しんでみてくださいね。

「うそば」だけじゃない!日本各地のユニークな麺

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(画像はイメージです)

うどんとそばを融合させた「うそば」のほかにも、日本各地にはユニークな麺料理がたくさんあります。群馬県甘楽郡南牧村にあるラーメン店「千歳屋」で提供されている「炭ラーメン」は、南牧村の特産物「炭」を練りこんだ真っ黒い麺が特徴。白いスープから真っ黒な麺が現れる光景はインパクト抜群です。黒いちぢれ麺は弾力があり、モチモチとした食感を楽しめます。

東京都足立区の居酒屋「彩彩」では、麺にわさびを練りこんだ「わさびラーメン」が人気メニューとなっています。麺の生地にわさびを入れるだけでは香りと辛さが消えてしまうため、店主が長い期間をかけてわさびの風味を活かす方法を研究。わさびの茎を入れるなどすることで、こだわりの「わさびラーメン」にたどり着きました。

まとめ

うどんとそばのいいとこどりを叶えた不思議なグルメ「うそば」をはじめ、日本にはおいしい麺料理が数多く存在します。旅行や出張の際はぜひ各地のご当地うどん、ラーメンを食べてみたいですね。

冷凍うどんの製造・販売を行うキンレイでは、魅力的なうどんを9種そろえた「お水がいらないうどん9食セット」を販売しています。具材、スープ、めんがひとつになっているので、鍋で温めるだけですぐに食べられます。ぜひご賞味ください。

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