冷たいそうめんや、コシのあるざるうどんは、蒸し暑い日本の夏に欠かせない料理です。冷たい麺料理は調理に時間がかからないので、夏になると週に何度も食べるという方も多いのではないでしょうか。

しかし、いくらそうめんやざるうどんが好きでも、毎回同じ味では飽きてしまいますよね。そんな時は薬味や具材で味を変えるのも手ですが、「麺つゆのお茶割り」を試してみるのもおすすめ。今回は麺つゆとお茶(緑茶)の相性がいい理由と、おすすめのレシピについてご紹介します。

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どうして? お茶(緑茶)と麺つゆが合う理由

お茶を麺つゆと合わせるのは、少し不思議な発想ですよね。しかし、2018年の春に「お湯の代わりにお茶を注いでカップうどんを作る」というアイディアがテレビ番組で紹介されると、家でレシピを再現する人が続出し、予想以上のおいしさに感心したという意見がインターネット上を賑わせました。テレビで取り上げられる前から、麺つゆとお茶の組み合わせは麺つゆメーカーも推奨するアレンジのひとつでしたが、今、その魅力が満を持して日本全国に広まりつつあります。

苦みのあるお茶と、甘い麺つゆ。一見不釣り合いなこの2つを組み合わせると、麺つゆの味に奥行きが生まれ、繊細な風味を楽しむことができます。その理由は、お茶に多く含まれる「テアニン」というアミノ酸が、うまみ成分として知られるグルタミン酸と似た化学構造をしているためです。

グルタミン酸は、煮干しやかつお節などに含まれるイノシン酸と一緒に摂ることで、うまみが飛躍的に強くなりますが、それと同じことがテアニンとイノシン酸の組み合わせでも実現されるのだとか。水やお湯で作るより、お茶で作った方が出汁の旨味が増すというのは意外ですね。

■テアニンにはほかにもこんな効果が

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お茶の成分と聞くと、真っ先に「カテキン」を思い浮かべる人が多いでしょう。カテキンはポリフェノールの一種で渋みの主成分ですが、テアニンはお茶の旨味や甘みのもととなる成分で、お茶の中でも玉露や抹茶などの高級なものに多く含まれています。

テアニンはお茶をおいしくするばかりでなく、脳内の神経伝達物質に作用して心の興奮を静める働きがあるといわれています。ほかにも、睡眠を促す効果や月経前症候群(PMS)の症状を改善する効果があるとされており、天気が優れずストレスが溜まる梅雨には積極的に摂りたい成分と言えます。麺つゆのお茶割りは、ペットボトルのお茶でも気軽に作れるので、この夏一度はご家庭で試してみてくださいね。

さっぱりしたい梅雨に!お茶を使ったうどんレシピ

■麺つゆを冷たいお茶で割ってつけつゆに

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麺つゆのお茶割りの作り方は至ってシンプル。水で市販の麺つゆを薄める時と同様に、麺つゆの凝縮度に合わせて冷たいお茶を加えれば、すぐにおいしいつけつゆの完成です。さらにさっぱりと食べたい場合は、大根おろしやかいわれ菜を加えて、辛みを付け足してもいいでしょう。

冷たい緑茶の代わりに、家で作った麦茶で麺つゆを割るのもおもしろいアレンジです。お子さんが夏休みの自由研究でネタに困っていたら、麺つゆと一番相性がいいお茶はどれか、研究してみるのもいいかもしれません。

■茶殻は冷やしうどんの具材にも

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茶を淹れた後、急須に残る茶殻には、水に溶け出さないさまざまな栄養素が含まれています。茶殻を食べると食物繊維やビタミンEなどを摂取できるので、うどん料理のアレンジにも茶殻を利用してみてはいかがでしょうか?

たとえば、茹でたうどんを水でしめた後、すりおろしたとろろと茶殻をのせ、上から白出汁をかければ、お茶の風味がさわやかな「とろろ茶うどん」の完成です。番茶やほうじ茶などの茶殻は茎が多く固いので、料理に取り入れるなら深蒸し茶や上級煎茶などの柔らかい茶殻を選びましょう。

まとめ

麺つゆとお茶を組み合わせると、うまみ成分の相乗効果によって、いつもより味に深みのあるうどんを楽しむことができます。ジメジメした天気が不快な梅雨は、麺つゆのお茶割りで冷やしうどんをさっぱりと召し上がってくださいね。

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