レシピを見ながら料理を作れば、理論的には誰でも同じ味を再現できます。しかし実際に料理を作ってみると、味が薄くなったり、逆に濃くなったりすることもしばしば。その原因は、調味料の計量方法がレシピと違っていることにあるのかもしれません。自分には料理のセンスがないと落ち込む前に、まずそれぞれの材料の計量方法を見直してみませんか?
今回は計量カップや計量スプーンを使った液体、粉、ペースト状などの量り方、そしてレシピのアレンジに使える塩分量の計算方法をご紹介します。冷凍うどんの調理でも醤油や塩などの量に気を配り、レシピどおりの味を実現しましょう。
おいしい料理に欠かせない「計量」と「味見」
材料の計量はレシピを再現するために欠かせない作業です。塩、コショウなどは料理に少しずつ加えることで味を調えられますが、ベーキングパウダーや重曹などは、正確な量でないと料理自体が成立しないこともあります。料理の失敗を減らすには、材料の正確な量り方を心得ておく必要があるでしょう。
また、「料理上手」と呼ばれる人たちは、料理のベースを作ったあとに「味見」をし、調味料を加えて最終的な料理の味を調整します。その匙加減は味覚や経験をもとにしているため、素人には至難の業。しかし、最初に材料と調味料の計量を正確に行っておけば、素人の料理も限りなくレシピの味に近づきます。正確な計量でレシピのバランスを再現することが、おいしい料理を作る近道なのです。
正しい計量法のおさらい
■計量カップの使い方
まず注意したいのは、レシピによく登場する1カップという単位です。1カップは、計量カップ1杯分(=200ml)を指す単位ですが、お米や酒などの計量には1合(=180ml)という単位がよく使われます。レシピでは単位が統一されていないこともあるので、単位の違いを見落とさないようにしましょう。
小麦粉などの粉末を量るときは、計量カップを調理台に2~3回トントンと落として表面をならし、水平にしてから目盛りを確認します。水や出汁などの液体を量るときも、目と目盛りの位置を水平にするのがポイントです。のぞき込むような姿勢では目盛りを正確に読み取ることができないので注意しましょう。
■計量スプーンの使い方
一般に普及している計量スプーンには15mlが量れる大さじと、5mlが量れる小さじがあります。液体は表面張力の分も計算に入っているため、こぼれない程度に盛り上がった量を1杯とします。粉末やペースト状のものは、さじの底までしっかり詰め、すりきった量が1杯分です。液体か粉末かによって量り方が違うことを覚えておきましょう。
また、粉末やペーストはすりきり一杯を垂直に半分にすることで大さじ1/2を量ることができますが、液体の大さじ1/2を量るときは注意が必要です。大さじは底が湾曲しているため、半分の高さまで調味料があったとしても容積は1/2より少なくなってしまいます。大さじ1/2の液体を量るときは、見た目で2/3くらいの量まで入れることがポイントです。
■「塩分量」を知っておけばレシピのアレンジも可能に
含まれる塩分量は、それぞれの調味料によって異なります。そのため、味噌大さじ1の味付けを醤油でアレンジするときは、大さじ1の醤油ではなく、味噌大さじ1杯分の「塩分量」の醤油を加えます。塩分量が少ない調味料を使うときは、塩を足して量を調整すると味が薄くなるという失敗を防ぐことができるでしょう。塩分量は味の決め手となりやすいので、よく使う調味料の塩分量は覚えておきたいですね。
<大さじ1に含まれる塩分量の目安>
塩 17.8g
しょうゆ 2.6g
みそ 2.2g
トマトケチャップ 0.5g
マヨネーズ 0.2g
まとめ
正確な計量はおいしい料理を作るために大切。とはいえ、料理を作るたびに計量カップやスプーンで材料を量るのは大変です。おたまなどに正確な量の調味料を入れてみて、「このくらいが大さじ一杯」という自分なりの感覚を持っておくと、スムーズに進められます。正しい計量方法や塩分量の知識を活かして、冷凍うどんをおいしくアレンジしてみてくださいね。
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