厳しい寒さがしばらく続くとはいえ、暦の上ではもう春を迎える日本列島。冬と春の境目となるのが立春であり、その前日が節分です。節分には多くの家庭で豆まきが行われ、豆を使った料理や恵方巻などの縁起物が食卓を彩りますが、古くから節分の縁起物として伝わる食材は他にもたくさんあることをご存知でしょうか?

今回は、日本の文化をあらためて振り返り、節分の縁起物の中からうどんの具材としてもおいしく食べられる食材をご紹介します。温かいうどんとおいしい縁起物を一緒に食べて厄を払い、春の訪れに向けて健康と多幸を呼び込みましょう。

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節分という日本文化

節分は災害や病気、飢饉などから家庭を守るための日本の伝統行事です。もともと節分は、立春、立夏、立秋、立冬の前日を指す言葉でしたが、立春の前日は旧暦の新年の始まりと重なることが多く、今の大みそかのように重要視されたため、「立春の前日=節分」という認識が一般的になりました。

中世の陰陽道では、季節の変わり目には普段姿を隠している鬼や魔物が出現しやすくなると考えられ、宮中では弓矢で魔物を追い払う追儺(ついな)と呼ばれる行事が催されていました。これが豆まきの起源となり、節分の豆まきは室町時代から江戸時代にかけて庶民に普及したといわれています。

現在の節分は、縁起のいい食材を食べて厄除けや招福をする行事でもあります。最近では、恵方巻の文化が全国的に普及していますが、節分に食べると縁起がいいとされる食材は地域によってさまざま。節分には古くから縁起物として伝わる食材を、積極的に料理に使ってみましょう。

「豆」や「いわし」「こんにゃく」などをうどん料理に

■おいしくて栄養満点の「大豆うどん」「鳩豆うどん」

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節分には豆まきのほか、まいた豆を年の数だけ(または数え年として1つ多く)食べて一年の健康を願うという風習もあります。食べる豆の種類や数は家庭や地域によって差がありますが、大豆は「畑の肉」と呼ばれるほど豊富なたんぱく質を含むので、病気やけがに負けない丈夫な身体を作るためには、年の数にこだわらず、たくさん摂取したほうがいいでしょう。

広島県江田島市では大豆を煮込んで出汁をとり、その大豆をうどんにのせた「大豆うどん」がソウルフードとして親しまれています。また、埼玉県鳩山町では、特産物である黒大豆を生地に練りこんだ「鳩豆うどん」が作られており、そばのように黒くて細い麺は、黒大豆の栄養価の高さから健康食としても注目されています。豆を使ったうどんは、1年の健康を願うという意味でも節分にぴったりのメニューですね。

■いわしの天ぷらうどん

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鬼は尖ったものと匂いのきついものが苦手であると考えられていたため、節分には葉の尖った柊(ひいらぎ)に鰯(いわし)の頭を刺した「ひいらぎいわし」を軒先に置くようになりました。また、いわしの語源は「弱し」「卑し」などマイナスなイメージがあるので、節分にいわしを食べることは陰の気を消す行為として厄を払う意味を持っています。

いわしには歯や骨のもととなる栄養に、中高年の方にとっては骨粗しょう症を予防する厄除け食材になります。生臭い魚として扱われることも多いいわしですが、三枚におろして天ぷらにすれば絶品です。節分には「いるカルシウムと、その吸収を助けるビタミンDの両方が含まれているため、子どもにとっては成長のための重要わし天ぷらうどん」で栄養補給と厄除けを同時に行いましょう。

■節分にはこんにゃくたっぷりのけんちんうどんも

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四国地方には節分にこんにゃくを食べる風習があります。古くからこんにゃくは「おなかの砂下ろし」として、大晦日や大掃除の日に食べられる縁起物でした。こんにゃくには整腸効果があり、コレステロールを抑制し、動脈硬化の予防にも有効な健康食材。上がり過ぎた血圧を下げる効果も期待できるので、豆まきの後の食事には最適かもしれません。

また、関東地方の一部では、節分にけんちん汁を食べる風習もあります。今年は節分にけんちんうどんを作って、うどんとこんにゃくのツルツルとした食感を楽しんでみてはいかがでしょうか。

まとめ

今回は節分にうどんと一緒に楽しめる縁起のいい食材をご紹介しました。節分は「鬼は外、福は内」と豆をまいて災害や病気などの厄を払う日ですが、紹介した食材を食べることで、身体の内側から健康を手に入れられるといいですね。今年の節分は恵方巻や豆まきだけでなく、縁起のいい食材を使ったうどんを食べて、季節の移り変わりを祝いましょう。

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